シングル「夢の街 feat.hari」
2022年11月16日(水)
主要音楽サイトにて、配信開始
「夢の街 feat.hari」はイラストレーター&デザイナーの「hari」さんをフィーチャリングゲストとしてお迎えし、彼女が担当するジャケット等のアートワークと窪田渡の音楽で「夢の街」を表現するコラボレーションの作品です。
■hariプロフィール
デジタル・アナログ問わず、淡い色彩のイラストを描くことを得意とする現役大学生。
本の挿絵、CDデザイン、ロゴ制作などを行う。
名前の由来は好きな動物であるハリネズミと、宝石の玻璃から。
https://twitter.com/harisuimin
https://instagram.com/harisuimin
■「夢の街 feat. hari」
作詞・作曲・編曲・歌唱 窪田渡
絵画 hari
狭い路地裏は急な坂道で
息を切らしながら登ってゆく先に
白く染められた海が広がって
遠く灯台が光を放つのです
とてもおかしな街並みは眠りの
吐息が包みこむ
いつか見た夢の街なんです
目覚めには
消えてしまうような
夢の街並みは
惑わすのです
闇夜に照らされた
不思議な灯火で
眠れる夜に
迷い込んだ夢の街
星が流れてる空の隙間から
遠く桟橋が浮かんで見えたのです
とてもおかしな街並みは夜霧の
絵の具に描かれた
いつか見た夢の街なんです
目覚めには
消えてしまうような
夢の街並みは
惑わすのです
闇夜に照らされた
不思議な灯火で
いつかに無くしてた
記憶の残り香で
眠れる夜に
迷い込んだ夢の街
一晩だけの
手の届かぬ夢の街
どこか遠い夢の街
ここに夢の街
消える夢の街
いつも夢の街
君が暮らす夢の街
■窪田渡より
夢にしか出てこない街があります。きっと住んだ事がある街や訪れた事のある街の記憶の断片を夢で見ているのでしょうが、その街には、息切れするほどの坂道、灯りがつかない真っ暗な駅、バスが絶対に停車しないバスターミナル、廃墟の団地、プールのような銭湯、売り切ればかりの八百屋、等々、夢の街でしか見たことのないいくつもの馴染みの光景があります。そして同時に、夜空の無数の星がすべて流れ星になって地面に落ちてきたり、真っ暗な闇夜に突如として日が登ったり、自分を狙った爆弾が発射されてとにかく逃げまくったり、そんな異常な場面が常に同居しています。なかなかに大変な思いをするその街は、朝、目が覚めるとあっさりと消えてしまい、そして夜、眠りにつけばまた現れる。そんな街との付き合いも長くなったので、夢にしか見ない街なのに、いつの間にかその街の地図を描けるほどになってしまいました。その街が本当に存在していて、寝ている間に訪れているのではないかとさえ思ってしまいます。
今回、ご縁があってイラストレーター&デザイナーのhariさんに夢の街を描いていただきました。数年前、彼女の作品を初めて拝見した時に、遠い記憶が蘇るような、同時に遠い未来を伺うような、なんとも不思議な感覚と、そしてその緻密な世界のどこを切り取っても、深い物語が存在していることに、とても衝撃を受けました。
この曲を作っている時に、このテーマで描かれたhariさんの絵を拝見してみたいな、とふと思った事でお願いし、その後完成した素晴らしい絵を初めて見た時、自分が夢の街についてうまく言えなかった事、本当は言いたかった事をすべて言ってもらえたような気がしました。
なので、この「夢の街」はhariさんの絵があって成立する楽曲なのです。hariにはとても感謝しています。
さて、これから夢に出てくる街がhariさんの描いたような素敵な街だったら良いのですが…。そうは行かないんだろうなあ…。そろそろそうなって欲しいよなあ…。