シングル「白い陽炎が踊る午後」
シングル「白い陽炎が踊る午後」
2021年7月7日(水)
主要音楽サイトにて、配信限定リリース開始。
作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱・録音・ミックス・マスタリング:窪田渡
窪田渡より
2021年4月からシングルを毎月リリースするぞと宣言し、それに備えて貯めていた曲が実は2曲ほどありまして、どちらもほぼ完成していたのですが、「ジャルジャル」さんの映像作品(素晴らしい作品です)のサントラを作っている時に、(しかも締め切りギリギリのタイミングで)派生して生まれた曲のモチーフがことのほか面白かったので、先の2曲は一旦ナシにして、そのモチーフを発展させて作り上げたのがこの曲「白い陽炎が踊る午後」です。
早々に宣言を撤回する事になって面目ないことこの上なく、オオカミ少年ならぬオオカミおじさんになってしまった私が申し上げるのもナニですが、自信を持ってお届けする楽曲です。
最近の夏は強烈な暑さです。熱気のためか、街の様子が揺れて見えます。そんな揺れる景色を見ていると、はるか昔の街の様子を見ているような、タイムスリップしたかのような、とても不思議な気分になります。もしかしたら夏にただよう街の「匂い」のせいかもしれません。夏になると心に巻き起こるそんな気分を叙景詩にして歌ってみました。
楽しんでいただけたら、とても嬉しいです。
窪田渡
「白い陽炎が踊る午後」
作詞・作曲・編曲 窪田渡
遠ざかる風の匂いが消える
窓辺の風鈴が揺れる
あてもなく浮かぶ入道雲は
水を撒き空を染めてゆく
影の色塗りつぶす日差しが溢れて
全てが蜃気楼だ
白い陽炎踊る午後の路地に
砂埃は舞い上がり
照り返しの光染まる壁に
夢で見ていた風景を描いていた
儚げに消えてゆく昼下がり
八月の空は色が滲んで
鈴の音は雲間に消えた
何もかも燃え尽くす日差しが溢れて
全てが幻さ
白い陽炎踊る午後の路地に
砂埃は舞い上がり
照り返しの光染まる壁に
夢で見ていた風景を描き
南風の運ぶ草いきれに
打ち水さえ雲隠れして
氷菓子の色を映す影は
田舎道の風景を描いていた
儚げに消えてゆく昼下がり
夕立が迫る空の隙間に
秋風が揺れていた